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2019年11月 代表質問

更新日:2022年12月1日

自民党山田ひろこです。会派を代表し、区長、教育長に質問をします。


まず初めに、台風15号以降の相次ぐ台風、豪雨で被災された皆さま、ならびにそのご家族の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。そして、一日も早く普段の生活に戻れますようお祈り申し上げます。


台風19号の際の避難所から見えてきた課題と「気候危機」対策


さて、文京区においては、15号の猛威の経験から、19号の際には早いうちに避難所が11か所が開設されました。突然やってくる地震災害とは違い、気象情報は予測ができ、それによって、避難勧告に至ったわけですが、私の住まいの避難所となった小日向台町小学校には若い方から高齢者、単身世帯から家族まで様々な方が避難されていました。文京区においては、幸い被害が大きくならなかったので、避難者全員が無事に自宅に戻ることができました。避難所に身をおくことで、不安な一夜をすごさずに、安心を得れたのかと、考えると、それに携わってくださった防災職員の皆さまには改めて感謝いたします。一方、今回の避難所ではいくつかの課題が見えてきました。その点について質問をさせていただきます。


今回避難所として開設した場所は高台に位置する所でした。水災害なので、それは当然でありますが、水道、関口エリアにお住まいの方々からは「どうして、福祉センターや江戸川橋体育館も開けてくれないのか」という声もありました。神田川の氾濫を想定し、江戸川橋以外のすべての橋が通行止めになったため、神田川より南部に住む方が、小日向台町小学校や音羽中学校に行くのは困難です。お隣の新宿区との連携はありますか。そして、それをその地域住民にはどのように周知されておりますか、お聞きします。


区長答弁:

特別区では、「特別区災害時相互協力及び相互支援に関する協定」を締結し、災害時は特別区相互間で連携し、支援体制を構築することとしております。

本協定に基づき、本年7月には、関口一丁目地区及び新宿区の町会を対象にした「神田川流域における水害時の避難体制に関する合同ワークショップ」を開催し、連携を図ってきたところです。

台風19号接近の際には、事前に新宿区に対し、関口一丁目地区住民の避難所への受け入れについて、協力を要請いたしました。

また、神田川の水位上昇に伴い、華水橋や隆慶橋など8つの橋を通行止めにするにあたり、関口一丁目地区の町会長に対し、改めて新宿区への避難についてご案内したところです。


私は以前から、水防訓練はそれに関係する地域の近くでやることを求めております。その地域の住民に一番参加してほしいからです。その地域に起こりうる水災害に焦点をあてた水防訓練をその場所場所でやっていく必要があると思いますが、いかがお考えになりますか。

区長答弁:

区では、台風や近年頻発する局地的な集中豪雨による災害に対し、水防意識の啓発や水防工法の習熟等を目的として、区内消防署や消防団等とともに、出水期前の5月に、合同水防訓練を実施しております。本訓練は、神田川の増水、区内各所の冠水、家屋の倒壊等を想定し、訓練に必要な広い場所が確保できる教育の森公園等で開催してきたところです。

 実施場所については、訓練の内容や規模を勘案し、検討してまいります。


また、区は面積から避難者の収容人数を割り出していますが、実際にはかなり手狭であるように見えました。それについてはどのように視られましたか伺います。


区長答弁:

避難所は、自宅が倒壊や焼失した場合、又は、その恐れがある場合に避難することを基本としておりますが、災害の規模により、避難者を収容できない場合には、地域活動センター等の区有施設や、協定を締結している13の学校施設を、二次避難所として開設する体制を整備しております。引き続き、学校等との協力関係の構築を図り、収容可能人数の確保に努めてまいります。


避難者の方には避難所に「何があって、何がないんですか?」という質問をされている人もいました。自宅から必要な物は持参するのが基本ですが、普段、地域の防災訓練に出ていなかったり、区報やHPの防災情報等を見ていない区民も多く、いきなり、現実に直面する避難者がいるのが現実です。避難勧告を出すエリアメール配信時に避難所先の公表と同様に「避難所に持ち出すもの」など、についてもお知らせする方法はないものでしょうか、伺います。


区長答弁:

「緊急速報メール」で送信できる情報は200文字と制限があることから、台風19号の際は、警戒レベル3における避難対象者や非常時の持ち出し品等、詳細な情報の伝達が困難でした。

そのため、避難所開設に従事した職員から意見を集約したところ、避難時に水や食糧などの物資等を持参されない方や、土砂災害警戒区域等の居住者以外の方の避難等があったことがわかりました。

ペットボトルの水が重宝されていたように見受けましたが、本来粉ミルクのための備蓄ですが、飲料水として利用されており、それには、備蓄数が少ない、との声がありました。他の備蓄品も含め、その数やその使い方について等、今回の避難所運営から見えてきた課題は何でしょうか。教えてください。

区長答弁:

いつ起こるか予測できない震災等とは異なり、今回のように予報等で被害が想定できる風水害の場合は、避難までの時間的猶予があることから、避難時に持参する物資等についての考え方の整理や、風水害特有の避難行動及び事前の備えについての区民への周知等の必要性を認識したところです。

今後は、平常時から早めの避難を呼びかけるとともに、風水害時には必要な物資等を持参するよう周知・啓発を徹底するほか、区民が的確に避難行動が取れるよう、情報発信方法について検討してまいります。


また、小日向台町小学校に避難された高齢者の中には、ご家族が「一晩ここにおいてください」と、連れてこられた方がお二人おりました。紙おむつを一緒に置いていかれたご家族と缶詰の流動食を置いていかれたご家族です。防災職員は普段から、災害時の初動対応等は訓練されておりますが、介護の知識はなく、困惑されておりました。このような事態を防災課はどう捉え、比較的軽い要支援の避難者に今後どう対策をとられますか、伺います。


区長答弁:

台風19号の際の避難所の開設・運営にあたっては、「水害・土砂災害対策実施要領」に基づき、区職員で対応いたしました。

要配慮者に対しては、区の災害対策本部と避難所開設班が連携し、支援に努めたところです。

しかし、要配慮者対応に不慣れな職員もいたことから、今後、統一的に支援を行えるよう、要配慮者に対する支援方法や注意事項等に関するマニュアル等を作成し、研修等を通して対応力の向上を図ってまいります。


行動に時間のかかる高齢者のために開設しても実際のところ、お一人暮らしの高齢者が強風の中を自力で来るのは困難ですし、要支援や要介護者への対応はどのように考えますか伺います。


区長答弁:

本年3月に改定された、国の「避難勧告等に関するガイドライン」に合わせ、本区においても、6月より警戒レベルを用いた避難勧告等の発令の運用を開始しております。

警戒レベル3の発令では、「避難準備・高齢者等避難開始」となり、土砂災害警戒区域等に居住する高齢者等の要配慮者は、避難に時間がかかるため、立ち退き避難を開始していただくこととなりました。今後も、避難所開設について早めの周知を行い、風雨が強くなる前の避難を促してまいります。


温暖化の加速による「命にかかわる暑さ」到来の現代は、日本近海の海水温を上げ、上陸寸前に至ってもなお勢力を強める傾向にある台風の巨大化は止められません。「地球温暖化」を「地球過熱化」といい、「気候変動」は「気候危機」と言い換えられるほどです。気象庁によると、一時間に50ミリ以上の「滝のように降る雨」はここ10年で、統計を取り始めた1976年からの10年間と比べ1.4倍に増え、都心においては地下浸水のリスクが高まっている、と言われています。小石川消防署長は環七の地下調節池も今回で9割まで満たされてしまったと言われました。さらに、もし、荒川の堤防が決壊し、町にあふれたならば、地下鉄の駅入り口へと一気に流れ込み、巨大「水道管」と化した線路を伝って都心に到達し、町は冠水することが想定されます。区においては、どのようなことが想定されますか伺います。


区長答弁:

想定し得る最大規模の降雨を基にしたシミュレーションによると、神田川外水氾濫時は、都営大江戸線飯田橋駅及び東京メトロ有楽町線江戸川橋駅が、荒川外水氾濫時は、東京メトロ千代田線湯島駅が浸水区域に該当しております。

また、下水道の溢水などによる内水氾濫による浸水も想定されており、水害ハザードマップを作成するなど、リスクの周知に努めております。


激しさをます異常気象への危機感をどのように区の災害対策、避難対策に反映していくかもお尋ねします。


区長答弁:

「地域防災計画」では、災害対策の充実・強化に向けた取り組みを進めるため、「人的被害の減少」、「自助・共助の強化」、「区の災害対応力の強化」の三つの視点を基本的な考え方としております。近年の異常気象により発生した豪雨災害の教訓等を生かした対策についても、これらの視点に基づき検討し、今後の計画修正時に反映させることで、災害対策等の充実・強化に努めてまいります。



次に肢体不自由の障害者支援について質問いたします。

障がい者のリフト付福祉タクシーの利用課題と通所施設の充実


都立北特別支援学校へお子さんが通っているご家庭のうち、自家用車を持っていない、または、日中介護するその母親が運転免許を持っていないご家庭では、通学バス以外の車いすの子どもの移動手段は福祉タクシーになります。生徒は月に何回か通院しながら学校に通っており、そんな中、福祉タクシーの利用申し込みが集中する日があると、希望者全員が使えないのが現状です。予約できなかった利用者は民間の福祉タクシーの利用をしますが、送迎代金、介添え代金、予約代金、また、ご家庭でお二人いる場合は大型車両代金などの追加代金が発生し、その額は倍にもなり、家計に重くのしかかってきます。区で契約する福祉タクシーを増やすことは、利用者が少ない日もあることから、得策ではありませんが、通学に対する不安と家計への圧迫を少しでも解消できるよう、区は考える必要があると思います。区と提携する福祉タクシーに予約できなかった場合の利用者にある一定の補助金を出すこと、または他の方法をご検討いただきたく、お伺いいたします。


区長答弁:

現在、希望者全員が利用できない場合があることは認識しておりますので、今後、利用者の経済的負担軽減の方策について検討してまいります。


また、特別支援学校を卒業した生徒の行き先である通所施設は現在「空き」が少ない状況ですが、区は毎年何名の通所施設を必要とする卒業生がいるのかを把握しておりますか。そして、その卒業生の内、何人が在宅になっているのかを把握していますか。


区長答弁:

区では、学校と連携し、定期的に、本人や保護者も含めた意見交換や情報共有を行うことにより、卒業後の通所施設利用の希望について把握しているところです。

さらに、卒業が近い場合には、具体的な通所先の確保に向けた個別の支援を行っており、現時点では、通所施設が見つからずに在宅で生活をしている方はいないものと捉えております。


そして、今後のニーズに対して不足するだろうと思われるその受け皿をどう対策されますか、お聞きします。施設の増設にはある一定のスペースを必要とすることから、今後、区内の再開発地等を活用して、障がい者の通所施設を整備していくことを要望します。


区長答弁:

障害者の日中活動系サービス施設の整備については、「障害者・児計画」に基づき、引き続き、公有地だけでなく民有地も含め、民間事業者を誘致し、整備を進めてまいります。


板橋区においては、高校3年生の保護者を対象に卒業後の施設説明会を区が行っていると聞いております。文京区においては、通所施設のリストを配布し、それについての説明はされているようですが、「空き」がなかったら、在宅になってしまうのではないかと、保護者の卒業後の不安は募ります。特別支援学校は一人一人が今と将来を力強く生きていくために自立と社会参加の実現に向けた教育を目指しておりますが、通所施設がないために卒業後の生活が在宅になってしまうことのないよう、区はどのように支援されますか、お聞きします。


区長答弁:

通所先の確保にあたっては、今後は、保護者や学校に加え、施設関係者も交えた個別の支援会議を開催するなど、更なる支援の充実に取り組んでまいります。



次に介護についてです。

「国民の85%が不安を感じている親の老後」に「備え」の啓発


高齢化が進み、2025年には65歳以上の高齢者の約5人に1人が要支援、要介護に認定されると見込まれています。公的介護保険制度があっても1割から3割が自己負担になります。訪問看護、デイケアなど様々なサービスを利用できますが、支給限度額、でサービスを利用した場合、要介護1では1年間の自己負担額が約20万円、要介護5になると約43万円、さらに認知症の場合は、年間約60万円の追加費用がかかるといわれています。

男性の平均寿命は81.09歳で健康寿命は72.14歳、女性の平均寿命は87.26歳で、健康寿命は74.79歳、つまり男性で9年、女性で12年が介護など必要になる期間となります。介護される側になるのか、介護する側になるのか、さけては通れない問題で、突然、介護の入り口に立たせられるというケースも多く見受けられます。区民には介護についてのその実情をお示しいただき、公的介護制度を上手に使えるよう周知することと、また、公的介護制度を受けても、どれだけの自己負担額が生じてくるかなども周知してください。


区長答弁:

サービス内容や負担額等については、区ホームページをはじめ、区民向け、高齢者向けの冊子等を作成し、分かりやすい情報発信に努めているところです。今後とも、高齢者あんしん相談センターでの案内を含め、平常時からの備えや心構えにつながるよう、情報を充実させていくとともに、引き続き周知を図ってまいります。


自然災害への備えを啓発するのと同様に健康への危機管理の啓発を、わかりやすく広く区民に伝えるよう求めます。



展望ラウンジで要支援、要介護者とご家族に心の癒しイベントを


また、自宅で一人で介護をしている場合、「親と自分だけの閉鎖的な世界」で疲弊し、やがては悲惨な事件へとつながっていくケースも少なくありません。介護に疲れた心のリセットには、ショートスティなどを利用し、自分の時間を持つのも方法ですが、四季折々に、車いすでも来れる眺めの素晴らしいシビックセンターの展望ラウンジを使い、要支援または要介護者とその家族向けのイベントとして、ピアノ演奏のコンサート等、ひと時でも心癒される時間と空間を演出してさしあげるのはいかがでしょうか、お伺いします。

区長答弁:

高齢者あんしん相談センターで実施する「介護者教室」や「認知症家族交流会」、「認知症カフェ」において、介護や認知症をテーマとした講演会や、地域の大学生等による落語やミニコンサート等を行うなど、介護者等の負担軽減につながるよう、努めているところです。

今後も、地域人材の活用を図るとともに、参加者の意見を踏まえながら、支援の充実を図ってまいります。



次に、毎回、自身の代表質問で取り上げております自転車走行空間についてです。

区内危険な自転車通行帯対策と駐輪場の整備


文京区内には車道混在の自転車レーンが標準的に造られてきておりますが、自動車とスレスレに走らされるところや、連続性のなくなるところ、車の違法駐車等、安全が保たれている整備には依然としてなっておりません。まずは、私が危険と思ったその場所について質問させていただきます。一つ目は、音羽通りの護国寺の手前の自転車通行帯を走っていた時ですが、護国寺信号の手前で自転車通行帯が突然なくなり自転車ナビマークもなくなりました。この先、自転車はどこを走ればいいのだろうか、と、立ちすくんでいましたら、後方から次々と来る自転車はそのまま車道を走っており、本来の通行方法がわかりませんでした。そのまま近くの大塚警察に聞きに行くと、自転車走行ナビがなくなったところで「歩道走行可」の標識があるといわれました。しかし、再度確認に行くとどこにもその標識は探せませんでした。


また、もう一つは、シビックセンターと後楽園駅の間の車道ですが、東京ドームと突き当たると小石川税務署の方へいく右折と壱岐坂へ出る左折に分かれます。ある日、自転車が自動車と一緒の右折車線まで入ってきてそのまま自動車と同じように右折しました。それもそのはず、歩道よりを走っていたのでは、車の左折車と交差するために右折はできないのです。だからといって、このような自転車と自動車がいつも一緒に右折することは想定しがたく、この場所での自転車の走り方を警察に、お聞きすると、「自転車は二段階右折をしなければいけないので、運転者のマナーの問題」との指摘を受けました。でもこの場所は二段階右折しようとしても二段階目の横断歩道がないために順行の車道には入っていけません。警察はこれらの現状を把握しているのでしょうか。

そこで質問です。区は、区内に、自転車走行に危険な通行箇所が何か所あると把握していますか。区は区民の安全を考えるならば都や国にまたは警察に対し、通行環境の問題箇所を地図に落とし込み、それを指摘し、最善策をとってもらう必要があると考えます。個人個人が警察に指摘しても何も変わらないのが現状です。区がとれる対策をお示しください。


区長答弁:

現在、区をはじめ、国、都及び警察において、自転車走行空間の整備を進めておりますが、一定区間ずつ順次整備を進めていることから、整備の起終点においては走行空間が連続しないこともあり、安全性の低下が懸念されているものと認識しております。

自転車走行に危険な箇所数は把握しておりませんが、国、都及び警察と情報共有を図り、起終点における更なる安全対策について、検討してまいります。


そして、自転車利用の促進は通行環境の整備だけでなく、駐輪環境の整備、安全利用の啓発がされなければなりません。公園利用者のための駐輪場に目的外で駐輪していく自転車利用者や、駅前の放置自転車などは利用者のモラルの問題ではありますが、駐輪環境が不十分である現状をどう考えておりますか。区有地、都有地、国有地の活用だけにとどまらず、放置自転車対策として、新しくできる大型店舗にはその平米数に応じた駐輪場設置を義務づけたり、公用地以外で現在区が進めている駐輪場または今後整備していく駐輪場があればお示しください。

区長答弁:

駅周辺の自転車駐車場が不足していることは認識しており、昨年度、後楽園駅前に、新たに47台の一時利用制自転車駐車場を整備いたしました。また、東大前駅付近では、定期利用制自転車駐車場の一部を一時利用制に転換するなど、利用者の状況に応じた整備にも努めているところです。現在、茗荷谷駅付近の、都バス大塚支所跡地において、自転車駐車場の整備を検討しているほか、江戸川橋駅、御茶ノ水駅、湯島駅周辺でも、自転車駐車場の確保に向けて、都と協議を進めております。なお、「宅地開発並びに中高層建築物等の建設に関する指導要綱」において、商業施設等の建築物を計画する際には、一定の割合で自転車駐車施設を設置するよう規定しております。今後も、駅周辺や商業施設等における自転車駐車場の確保に向けた取り組みを進めてまいります。



次に英語教育そして、教育一般についての質問です。

AIを活用した英語教育と早期に慣れ親しむ英語楽習を


私は、これまでも、効果の上がる、そして効率のよい英語学習法を教育委員会に具体的に提案してまいりました。各学校の先生の裁量に任されていた英語指導を、教育委員会が主導し、学習環境を抜本的に整備する必要があったからです。それにより、小中学校に整備されたタブレットを活用し、英語学習ソフト「eラーニング」が導入されたり、「東京グローバルゲートウェイ」での体験学習など、生徒が能動的に学習する整備を行ってこられ、またいよいよ来年度から小学校でGTEC Juniorを導入することになりました。教育委員会の実績とご努力に感謝いたします。


さて、世界に通用するグローバル人材の育成は経済界からの要望も強く、英語教育改革は国家的な課題であります。いよいよ来年度からは小学校高学年でも英語が教科化されます。小学校は学級担任制のため、一人の先生が大半の教科を教えていますが、そこに新たに英語が加わることの現場の不安や負担感をどのように捉えていますか。そしてどのように先生の英語に対する力量不足に対策を投じますか、伺います。 小学校高学年を教科担任制とするなど制度改革の論議も中央教育審議会で始まっております。英語の授業の質の向上も目指すところの一つでありますが、体制充実が追いつかないうちに、成績ありきで躍起になれば、ほころびが出て英語嫌いを増やすことにもなりかねません。教える体制の整備、充実を今後どのように行いますか、お示しください。


教育長答弁:

令和2年度より、小学校において英語が教科化されることを踏まえ、平成30年度より2年間かけて、外国人英語指導員(ALT)の配置時数を拡大するなど、円滑な導入に向け、準備を進めてまいりました。また、英語の授業に対する教員の不安を軽減し、指導力の向上を図るため、各学校では、研修を実施してまいりました。加えて、本年度より、英語専科の教員を2校に配置しております。今後は、GTEC ジュニア等も活用し、児童の英語力を把握するとともに、授業改善につなげてまいります。


また、私は、これまでにもスキャモンの発育曲線を示すなど、幼少期からの早期学習の必要性を教育委員会に提示してきました。学齢があがると、左脳が発達してくるために、文の組み立てを頭で考えてしまいますが、思ったことをバンバン口にだす幼少期は気楽に英語と向き合えるという利点があります。幼少期から英語に慣れ親しむことは英語を臆することなく学ぶきっかけを作る最良の時期であります。幼稚園、保育園においての英語のDVD観賞、英語の歌や手遊びの導入、または、ALTを活用しての外国人との遊びなどを取り入れていくことにどう考えられますか、教えてください。


教育長答弁:

幼児期の子どもたちは、常に新しいものに興味が移っていくといった特徴をもっております。

区立の保育園及び幼稚園では、そのような特性を踏まえた上で、絵本や外国籍の方々との交流を通して、生活の中で多様な文化に触れる機会を設けております。

今後も子どもたちが、遊びを通して多様な文化に触れる機会の充実に努めてまいります。


そして、日常的に英語に触れる環境は視覚的にも必要で、今後は改築していく学校内、幼稚園、保育園内の標識や教室の看板を英語との併用表記にし、ハード、ソフト両面での英語教育環境の整備をする必要もありますが、これについてもお考えをお示しください。


教育長答弁:

日常的に英語に触れる環境を作ることは、英語に親しむうえで有効なものと考えております。区立の小・中学校では、教室表示を英語にするほか、階段に英数字等を表示するなど、日常的に英語の環境に慣れるための取組を行っております。今後は、モデル校において、授業時間以外にもALTを配置し、子どもたちが、日常的に英語と関われる環境を整備し、その効果を検証してまいります。 また、区立の保育園及び幼稚園では、英語の歌を歌うなど、日常的に英語に触れる環境づくりを行っております。今後も、保育園、幼稚園及び小中学校の発達段階に応じた、英語環境の充実に努めてまいります。


次に教育一般についてです。昨年度より行われております「プレゼンテーション能力向上プログラム」では、訓練することで、話す力や表現力等を養うもので、頭脳明晰と別のところの才能を拓く訓練であり、小学校、幼稚園にも、取り入れたことを大変高く評価しますが、その効果をどのように見ましたか、質問いたします。

教育長答弁:

モデル校では、発達段階に応じた様々なプログラムを実践しており、子どもたちはプレゼンテーションの内容を検討する過程で自分の考えを深め、的確に発表することができるようになり、思考力・判断力・表現力等を養うことができたものと考えております。これからの社会では、他者と協働しながら創造的に生きていくための資質・能力がますます求められます。そのため、各教科の授業の中でも、継続してプレゼンテーション能力を育成するとともに、コミュニケーション能力や自己肯定感の向上につなげられるようにカリキュラムの開発を行ってまいります。


人間が知能を使って、物事を処理する能力、それを数値化したものを知能指数/IQと呼んでおり、一般に、知能指数が高いと頭がよくて賢いといわれ、IQで測ることのできるこの能力は「認知的能力」と呼ばれます。一方、「目標に向かって頑張る」「我慢する」「感情をコントロールする」などの能力は「非認知的能力」と呼ばれています。


育児や教育において、知能指数や学校の成績といった数字の評価を気にするのではなく、「この先、子どもがいきていくために必要な力は何なのか」、AIが発達し、グローバル化が進みゆく昨今、先の見えない社会を生き抜いていかなければならない子供たちにつけさせてあげたい力は「やり抜く力」や「自制心」といった「非認知的能力」ではないでしょうか。保育園、幼稚園、小学校、中学校を段階別に見た時に、今後この「非認知的能力」のどのようにして育んでいくかを教えてください。


教育長答弁:

非認知的能力は、一般的に数値化することができない能力と言われており、「学びに向かう力や姿勢」と捉えることができます。幼児期に、探究心や思考力、表現力等に加えて、感情や行動のコントロール、粘り強さ等の非認知的能力を育むことで、その後の学びに良い効果がもたらされると考えております。保育園・幼稚園では、自発的に遊びを見つけ、楽しく遊ぶ姿を大切にする中で、意欲を育てております。また、友だちとの関わりを通じて他者の気持ちを受け止め、折り合いをつけていく力を育てるなど、生活の中で非認知的能力の育成に力を注いでおります。

 幼児期に芽生えた「非認知的能力」を小・中学校でも伸ばしていくことが、「認知的能力」を高めることにもつながりますので、引き続き、学びの連続性を大切にした教育を行ってまいります。



次に、宿題や定期テストを廃止したこと等で話題になっている千代田区の麹町中学校を例にいくつか質問をいたします。

麹町中学校に見る学校整備と教育法について


麹町中学校は公立の中学校でありながら、教育と指導法では私学に負けないくらいの独自性を出しており、他区からも越境してまで入学を希望する生徒がやみません。日本の中学校の多くは、文京区もそうであるように「中間考査」「期末考査」を実施しています。そして、その点数で通知表に成績が点けられます。それは高校受験の内申点とそれに伴う推薦入試制度があるからだと思います。点数をとるための定期考査になっていたら、テストに出そうな部分を一夜漬けで覚え、テストに合わせた瞬間最大風速を出すにすぎません。そうして勉強したものは直ぐに忘れてしまい、学力の定着を図るためのものとは言えません。定期考査の代わりに単元別テストを使って、理解到達度まで何度も受けることをよしとし、その中での努力や学力到達度を評価する麹町中学校の教育方法は、「これまで以上に生徒は自分で考えてよく勉強するようになった」と保護者からも評価されております。


さらに、単元別での習熟度を上げていくには、AIを使った繰り返し学習が効果を上げており、AIを利用する一方で、教師はプレゼンテーションやディスカッションの指導に当たり、その様子を適切に評価するなどの役割分担化がされ、学生の本質的な学びを促すことに繋がっております。AIが担う部分、教師が担う部分を共存させていくことがこれからの教育の理想だと思います。文京区教育委員会はこの点についてどう思われますかお聞きします。


教育長答弁:

AIを活用することで、子どもたちの学習や生活などの履歴情報を分析し、一人ひとりの子どもにあった教材を提示することが可能となります。また、そのことにより、授業における学習内容の理解が促進され、学びの在り方を変革することへとつながるものと考えております。

教師は、AIを活用することで、個々の子どもの特性や能力に応じた最適な指導を行い、質の高い教育へとつなげるとともに、AIで担えない分野における指導力を高めていくことが重要と考えております。


私立へ流れる割合の多い文京区において、公立校の限界を打破する「学校整備」「学習指導」「部活動」「外部専門講師」に新しい発想で取り組むときが来ております。今後改修整備が予定されている学校には私立にない整備と既成概念にとらわれない教育を提供することを、日本をこれから担う文京区の子供たちのために強く要望します。


教育長答弁:

区立中学校では、学習指導要領に基づき教育活動を展開しておりますが、思考力、判断力、表現力の育成に加え、公立学校ならではの強みを生かし、多様性を尊重する心を養うことや、部活動などを通し、粘り強さなどの「非認知的能力」を育てることが重要と考えております。

一人ひとりの生徒が、公教育で学ぶことの意義や価値を見いだし、これからの時代を逞しく生き、より良い人生へとつなげていけるよう、公立学校の特性を生かした教育を進めてまいります。

なお、学校の改修にあたっては、他自治体の好事例を参考にしながら、学校、保護者及び地域等と協議のうえ、検討を重ねることで、豊かな教育環境の整備に努めてまいります。


次に運動で育む課題解決の力について伺います。


球技ができる運動場に壁当てのできる壁の設置を


文京区の子供の体力作りは兼ねてからの区の課題であり、私は体力つくりに、日常的な外遊びの重要性を訴えてきております。外遊びに必要な3つの「間」、時間、空間、仲間を同時に持てる仕掛けとして球技の出来る運動場に壁当てのできる壁やバスケットのゴール台などの設置を進めるよう、前回も要望させていただきました。前向きに検討するとのご回答をいただいておりましたが、その実現の可能性について、具体的にお示しできれば教えてください。


区長答弁:

「壁当て」やバスケットゴールについては、公園利用者や近隣住民の意見を伺いながら、再整備する公園や、既存の球技施設内に設置するなど、外遊びの環境整備に向け、引き続き検討を進めてまいります。


「運動で育む課題解決」の体育を


特に球技は考える力を育む教材としても注目されており、小学校新学習指導要領では「心身の健康の保持増進」と「豊かなスポーツライフの実現」のための資質・能力を、運動や健康の「課題解決学習」を通じて育むこと、と新たに示されました。作戦の立案、試合中の状況判断、練習方法の工夫、成果の確認など課題解決学習にうってつけなのが球技だといわれております。現在、同会派の議員が会長を務めております文京区ラグビー協会と小P連が協力し、タグラグビーの普及に努めており、私も見学をさせていただきましたが、運動嫌いでも「鬼ごっこ」の感覚から入っていけ、動きも比較的簡単です。ボールをパスしながら前進し、ゴールエリアに運び、タックルの代わりに腰に付けた布を取ります。全員がトライを決めるとボーナス点が入るため、子どもたちは作戦タイムで足の速さや敏捷性なども考え、ボールを回す順番などに知恵を絞ります。学齢に合わせた考える体育として導入されておりますが、この球技は運動が3割、作戦会議や振り返りの思考する場面が4割、移動、水飲みが2割、教員の指導は1割と、学校で行える団体球技運動として大変、理にかなっております。このような考える体育を今後どう取り入れて進めていくか教えてください。


教育長答弁:

新しい学習指導要領では、小学校中学年からのゴール型ゲームとして、フラッグフットボールとともに、タグラグビーが例示されております。 本区では、昨年度、多くの小学校でタグラグビーが実施されており、今年度からは、全小学校で実施できるよう、タグラグビーの用具を購入したところです。 今後も、タグラグビー等のゲームを通して、思考力、判断力、表現力等を育んでまいります。

記憶に新しいラグビーワールドカップでは、敵と味方に垣根はない、というそのラグビーの精神が、見たこともない美しい景色を日本の地に生み出してくれました。文京区のこの街に生きるすべての一人ひとりが、あらゆる垣根を越えて、繋がりあい、力強く、魅力的な街になるよう、区、教育委員会とともに One Teamの精神で、これからも地域に根差し、努めて参ります。以上で質問を終わります。ご清聴誠にありがとうございました。

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2020年11月一般質問

自民党・無所属の山田ひろこです。区長、教育長に質問いたします。 まずは、新型コロナウィルス感染症の拡大防止・収束に向けてウィルスに立ち向かい、強い使命感を持って医療に従事しておられる皆さま、そしてエッセンシャルワーカーの民様に心から感謝申し上げます。 新型コロナウィルスの感染が日本で初めて発症してからまもなく一年になろうとしています。新型コロナウィルスのパンデミックは、社会・経済構造の変化をもたら

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